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75回目の敗戦の日

「左翼」に翻弄される戦後

 昭和20年8月15日正午、「玉音放送」に頭を垂れる日本人の姿を幾度も写真で見てきた。桶谷秀昭は「昭和精神史」のなかで、茫然自失する日本人の心情を「天籟(てんらい)」に例えている。

 うなだれていた日本人も、やがて、一人、また一人と立ち上がっていった。戦後の日本は、東西冷戦の僥倖もあって奇跡の経済成長を成し遂げた。失われた二十年といわれながら、名目GDPは世界三位である。とはいえ、奇跡的な経済成長は、翻訳押し付け憲法を金科玉条のごとく守るユートピアンを生んだ。

 ユートピアンは「敗戦」を「終戦」で上書きし、ユートピアに引きこもった。しかし、E・H・カーがいうように、ユートピアの次元とリアリティの次元は一致することがないのである。
 ワイマール共和国は、なぜ崩壊したか。それは、同国の追求した多くの政策ー実際には反共政策を除くほとんどすべての政策ーが、実践的な軍事力に支えられておらず、むしろそれと激しく対立したからである。民主主義は実力に基づくものではないと信ずるユートピアンは、これら気に食わない事実を直視しようとしないのである。

 
政治とは、歴史の終わりにいたるまで、良心と権力がぶつかり合う場であり、人間生活のもつ倫理的要素と強制的要素とが相互に入り組み、両者の間の一時的不安定な妥協が成り立つ場なのである(ラインホルド・ニーバー)

 日本の不幸は、カーやニーバーの箴言が聞こえない「左翼を標榜した反日」という危殆を抱えていることだ。そもそも、左翼右翼はフランス革命期の国民議会で、議長席から見て左側(国王の拒否権を否定・急進派)と右側(国王の拒否権を肯定・保守派)に陣取ったことに由来する。国王に拒否権を与えないか、与えるかという二つの立場であり、国王の下における考え方の相違であった。

 しかし、GHQによる公職追放と言論統制(検閲・焚書)によって、日本では奇妙な形で左傾化が起きた。戦後は、GHQ、国家、国民が鼎立する構造になり、GHQに寄り添った側は恩恵を受け、そうでない側は恵まれなかった。飼いならされた側(言論機関・検閲焚書の協力者等)と冷遇された側(兵士・公職を追放された者等)を頂点として分断された。飼いならされた側が国家を見捨て反日の幟を揚げたのである。

 大辞林によると「伝統」とは、
 「
ある集団・社会において、歴史的に形成・蓄積され、世代をこえて受け継がれた精神的・文化的遺産や習慣」をいい、時代によって変わるものではない。

 
即位を宣明する儀式や大嘗祭(だいじょうさい)に知事らが参列したことが、政教分離原則に反するかが争われた訴訟では、合憲判断が確定している。だが、その前提となる社会的・文化的条件は時代によって変わる。安易に踏襲することなく、儀式の内容を一つ一つ点検する姿勢が肝要だ。
 裁判にならず、最高裁の見解が示されていないものもある。例えばいわゆる三種の神器のうちの剣と璽(じ)(勾玉〈まがたま〉)が、公務に使う印鑑の御璽(ぎょじ)・国璽(こくじ)とともに新天皇に引き継がれる儀式は、国事行為として行われた。
 神話に由来し宗教的色彩の濃い剣璽承継が、なぜ国事行為なのか。政府は剣璽を「皇位とともに伝わるべき由緒あるもの」と説明し、宗教性を否定する。だが、問題を指摘する声は学界などに依然としてある。

 https://www.asahi.com/articles/DA3S13361515.html

 最後のアンダーライン部分は思わず笑ってしまった。自国を貶める快楽は「やみつき」になるらしく、「南京大虐殺」、「教科書問題」、「従軍慰安婦」、・・・、「モリトモ・カケイ」、「花見」と続く。

 「敗戦」と対峙し未来に向かって、「なぜ、未曽有の世界大戦に巻き込まれたのか」を考えるのが、8月15日の意義ではないだろうか。
 とりあえず、ヤルタ密約くらいは知っておこう。

【ロンドン=岡部伸】
ソ連に対日参戦の見返りに日本領土だった南樺太と千島列島を割譲するとした「ヤルタ密約」を3巨頭の一人として署名したチャーチル英首相がソ連侵攻1カ月前の1945年7月、カナダ、オーストラリアなど英連邦4カ国首脳に密約内容を極秘に明かしていたことが、英国立公文書館で見つかった英外交電報で分かった。
 ヤルタ密約 チャーチル英首相、ソ連対日参戦1カ月前に情報漏らす ソ連への千島割譲、英連邦4カ国に

 https://www.sankei.com/world/news/180417/wor1804170043-n1.html

 (ソ連のスパイだった)ハリー・デクスター・ホワイトが起草したといわれる「ハルノート」を、当時、日本が速やかに世界に公開していればどうだったか。少なくとも、トランプ大統領が、W(uhan)ウィルスを「真珠湾攻撃」に例え、「史上最大の攻撃を受けた」ということもなかっただろう。世界は「ハルノート」を、アメリカの宣戦布告と見る。

 また、宣戦布告の遅延についても、ワシントンの日本大使館が、前日の送別会のため間に合わなくなり、「何時に渡せ」といわれている命令に背いて、勝手に時間を変更する考えられないような怠慢があった。さらにいえば、宣戦布告は日本の外相が東京のアメリカ大使を呼びつけて、開戦通告すれば法的には何の問題もないはずだ。ひょっとしたら、ワシントンの日本大使館よりも、東京の本省の責任が主だったのではないか。
 〔2〕

 シナ(当時の日本が使っていた呼称)大陸における尾崎秀實一味の画策がなければ、国民党(蒋介石)との和平交渉も成立していた。尾崎一味は、汪兆銘政権を擁立し、「国民政府を対手とせず」の近衛声明で日本を泥沼に陥れる。日本は尾崎に翻弄され、南進を決意してハルノートを突き付けられた。

 ※尾崎秀實
 共産主義者、シナ問題の専門家として活躍した元朝日新聞記者である。ドイツ戦と日本戦の二面戦争に備え兵力を分散していたソ連を援護するため、「日本の南進論」を吹聴し成功する。近衛内閣のブレインだったが、昭和16年謀略が露見し、リヒャルトゾルゲ(ソ連のスパイ)とともに刑死した。
 尚、日本の南進決定については、尾崎からゾルゲに伝わり、ゾルゲがソ連に報告したことから、尾崎が決定的な役割を果たしたといわれていた。後年、別ルートでも、日本の南進決定がソ連に伝わっていたことが明らかになっている。

 当時、農村部の疲弊はすさまじく、共産主義は兵営の垣根も越えた。昭和16年に、統制経済の実権を握った企画院は共産主義者(転向を仮装した共産主義者)で占められ、統制法を乱発して経済システムを麻痺させた。共産主義者は、敗戦革命を画策していたのである。戦前の日本を考える時に、「共産主義」というキーワードを等閑すれば何も見えない。

 
不肖は此間二度まで組閣の大命を拝したるが国内の相克摩擦を避けんが為出来るだけ是等革新論者の主張を容れて挙国一体の実を挙げんと焦慮せるの結果、彼等の主張の背後に潜める意図を十分看取する能はざりしは、全く不明の致す所にして何とも申訳無之深く責任を感ずる次第に御座候
 近衛上奏文より

 「彼等の主張の背後に潜める意図」とは、南進論の敷衍であり、敗戦革命のことである。

 私はずいぶん探して、なんとか関東在住の方から「大東亜戦争とスターリンの謀略―戦争と共産主義 」を入手した。自由社側も、復刻にあたって原本が入手できず苦労したようだ。この手の本は出回っては困る人たちがいるのだろう。
 下記、「
岸先生、大変な本を見付けました。是非、第一読下さい」というのは、前記のような背景がある。

 
 
知友のラジオ日本社長、遠山景久君が、某日、「岸先生、大変な本を見付けました。是非、第一読下さい」と持参されたのが、この三田村武夫氏の著書であった。読む程に、私は思わず、ウーンと唸ること屢屢であった。

 支那事変を長期化させ、日支の平和の目をつぶし、日本をして対ソ戦略から、対米英仏蘭の南進戦略に転換させて、遂に大東亜戦争を引き起こさせた張本人は、ソ連のスターリンが指導するコミンテルンであり、日本国内で巧妙にこれを誘導したのが、共産主義者、尾崎秀實であった、ということが、実に赤羅々に描写されているではないか。

 私は東京裁判でA級戦犯として戦争責任を追及されたが、今、思うに、東京裁判の被告席に座るべき真の戦争犯罪人は、スターリンでなければならない。然るに、このスターリンの部下が、東京裁判の検事となり、判事をつとめたのだから、まことに茶番というほかない。

 この本を読めば、共産主義が如何に右翼・軍部を自家薬籠中のものにしたかがよくわかる。何故それが出来たのか、誰しも疑問に思うところであろう。然し、考えてみれば、本来この両者(右翼と左翼)は、ともに全体主義であり、一党独裁・計画経済を基本としている点では同類である。

 当時、戦争遂行のために軍部が取った政治は、まさに一党独裁(翼賛政治)、計画経済(国家総動員法→生産統制と配給制)であり、驚くべき程、今日のソ連体制と類似している。ここに、先述の疑問を説く鍵があるように思われる。
 このショッキングな本が、もっともっと多くの人々に読まれることを心から望む次第である。
 岸信介(東条内閣で商工大臣、戦後内閣総理大臣)
 〔3〕

 3-1 1927~1942年・シナ大陸と日本
 3-2 尾崎秀實(ほつみ)・敗戦革命への謀略
 3-3 ゾルゲ・尾崎事件の総括


 参考書籍
 〔1〕E・H・カー著 原彬久訳「危機の二十年」㈱岩波書店 2013.7.5発行
 〔2〕小室直樹・渡部昇一著「封印の昭和史」徳間書店 2020.6.30発行

 〔3〕三田村武夫著「大東亜戦争とスターリンの謀略」自由社 2009.2.25



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