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税理士・社会保険労務士
青山税理士事務所
  

地球温暖化

ユートピアニズムの対極としてのリアリズム


 
地表付近の平均大気は水蒸気を除けば、窒素(78.08%)、酸素(20.95%)、アルゴン(0.93%)、二酸化炭素(0.03%)で大部分が構成されている。
 https://www.hro.or.jp/list/environmental/research/ies/katsudo/taiki/syuseibun.html

 僅か0.03%の二酸化炭素は、上記の「円グラフ」では境界線に隠れてしまう。火山が一つ噴火しただけでも地球の気温は下がるのだ。
 地球の気候変動は、「10,000年以上の単位で見なければわからない」と言われている。
 CO2は植物の食べ物

 
グリーンピース共同創設者の一人であるパトリック・ムーア博士<Patrick Moore, Ph.D.>が2014年2月25日に米国上院の公聴会で人為的地球温暖化を否定する証言を行いました。グリーンピース(訳注2)は世界規模の環境問題に取り組む温暖化脅威派の国際環境NGOですので、ムーア博士は自分達が創設したグリーンピースの温暖化に関する活動を否定する証言を行ったことになります。
 
http://www.venus.dti.ne.jp/~inoue-m/on_co2_1402Moore.htm

 下記は、130年間(1890~2020)の「気象庁・各種データ資料」から作成した。
 【A】

 【B】


 まず、「ヒートアイランド現象」と「地球温暖化」の違いを確認しておこう。
 この二つは共に気温の上昇を伴うが、対象は「地域」と「地球」に分かれる。「ヒートアイランド現象」は、構造物や廃熱を要因とする都市化による地域的な温暖化であり、「地球温暖化」は、二酸化炭素等の温室効果ガスによる地球規模の温暖化である。


 【A】、【B】の、気温の最低と最高の年も似たような時期にあり、松山市では1917年と2016年、都市化が早かった東京都は1906年と2004年である。最低と最高の温度差は、松山市:3.4℃、東京都:4.2℃だった。

   最低気温  最高気温
 松山市 1917年 14.2℃   2016年 17.6℃
 東京都 1906年 13.1℃   2004年 17.3℃

 気温の観測は、風通しや日当たりの良い場所で、電気式温度計を用いて、芝生の上1.5mの位置で観測することを標準としています。また、電気式温度計は、直射日光に当たらないように、通風筒の中に格納しています。通風筒上部に電動のファンがあり、筒の下から常に外気を取り入れて、気温を計測しています。

 
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq11.html

 【A】、【B】ともに、日照時間と降水量は年ごとの変動はあるものの、際立った傾向は確認できない。しかし、湿度(相対湿度のこと以下同じ)は、松山市で1973年以降、東京都では1957年以降から、いずれも明らかに低下している。
 以下、湿度について考えてみよう。 

 
「湿度」は、ある温度の大気中に含まれる水蒸気量を、その温度の飽和水蒸気量で割った割合だ。湿度が100%になると、大気中に含まれる水蒸気量が飽和し結露が発生する。
 空気の温度によって、空気中に含むことのできる水分の量は変わる。空気は温度が低いほど水蒸気量は少なく、温度が高くなれば水蒸気量は増える。温度10℃で湿度50%の場合と、温度20℃で湿度50%の場合では、湿度の数値は50%と同じだが、実際に空気中に含まれている水蒸気量は温度20℃のほうが多くなる。

 
湿度の100年あたりの低下率は、都市化率(注1)の大きい都市の方が、都市化の影響が比較的小さいとみられる13地点の平均よりも大きい。季節別で見ると、低下率が最も小さい季節は夏、特に梅雨時期(月別では6月や7月の低下率が最も小さい)である都市が多い。
 https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/himr/himr_2-1.html 
 (
注1)ここでは、平成21年度調査時の観測地点において、観測地点を中心とした半径7kmの円内における人工被覆率(平成18年度版国土数値情報土地利用3次メッシュ(1kmメッシュ)における建物用地、幹線交通用地、その他の用地の占める割合)を都市化率と定義しています。

 130年間の気象データから、「都市化の進行によって、湿度が低下している」ことは間違いないようだ。したがって、赤の「実線」が僅かに上昇していることをもって、二酸化炭素等の温室効果ガスが原因だと決めつけることはできないだろう。
 
寧ろ、赤の破線の『「湿度の低下=都市化」のために松山市・東京都の気温が僅かに上昇している』と考えられるのではないか。

 地球温暖化について
 ━日本

 2020年10月26日、第203回臨時国会の所信表明演説において、菅義偉内閣総理大臣は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする(※)、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しました。
 https://www.env.go.jp/earth/2050carbon_neutral.html

 ━アメリカ
 「地球温暖化が脅威であり直ちに大規模なCO2削減が必要」とする「温暖化脅威論」は、日本の政治では支配的だ。しかし米国は全く異なり、温暖化脅威論と、それを否定する「温暖化懐疑論」のバランスが拮抗している。この理由は、(1) 温暖化が党派的な問題であり、共和党支持者は温暖化懐疑論であること、(2)米国では既存の権威や学説に挑戦する科学的態度が尊重されること、(3) メディアが(1)(2)を反映してバランスが拮抗した報道をしていること、の3つによる。
 https://ieei.or.jp/2019/10/sugiyama191007/

 以下、アメリカのリアリズムについて考える。

 2021.7.30の「産経新聞 東京朝刊」オピニオンに、双日総合研究所のチーフエコノミスト・吉崎達彦氏の「米ワクチンに学ぶ行動する勇気」を読んで圧倒された。その概要を紹介しよう。

 ▼概要記載始まり
 新型コロナ感染症の蔓延からまだ1年半、日本人が接種しているファイザーとモルデナの2種類はいかにして開発にこぎつけたのか。

 米国国防省(ペンタゴン)に「オペレーション・ワープスピード(OWS)」がある(ワープとは空間のゆがみを利用して瞬時に目的地に移動するという意味だ)。ワクチン開発計画は昨年5月15日、D・トランプ大統領の下で発足した。

 ワクチンを開発→治験(1次から3次まで)→生産→配布→接種という手続きを踏むと、いかにアメリカといえど73ヵ月(6年以上)かかるというのが当初の想定だった。

 それを14ヵ月に短縮し、「安全で効果的なワクチン3億回分を、2021.1.1までに供給する」ことをミッションに掲げた。普通のやり方では無理なので、以下の手法が取られた。
 ・
複数のプロジェクトを同時並行させ、有望なものは開発途中から治験を開始する。
 ・事前に3万人のボランティアを集めてデータを収集する。
 ・治験の最中からワクチン生産を開始する。
 ・ワクチンが完成する前から、配布と接種の準備を始めておく。特に承認が下りる前から生産に踏み切る、文字通り「見切り発車」である。駄目だった場合、投入した予算が丸々無駄になる。

 アメリカの総人口は3億3000万人である。たとえワクチンが完成しても、億単位の量を用意できなかったら意味がない。事態はまさに「ワープのスピード」を必要としていたのだ。

 そこで開発しながら治験をし、治験をしながら生産し、その間に配布から接種の計画を立てておく。徹頭徹尾、「有事」の発想で組み立てられていることがOWSの特徴の最たるものだ。

 第二の特徴は、多くの種を同時にまいたことである。OWSに投入された公的資金は110億ドル(約1.2兆円)、決して巨額ではない。その資金を受け取った医薬会社は8グループ。その中からモデルナなど3社がワクチン開発に成功している。もし、各社が自由に競争していたら、二重投資などで効率が悪かったことだろう。

 
それぞれが違うアイデアに全力投球(競争)したおかげで、短期間で複数のワクチンという果実が得られた。官民連携の意義は大きかった。

 ちなみに最大手のファイザーは、公的資金の受け取りを拒否した。その上で独自にワクチンを完成させたのだが、これも米国政府による先行買い入れの対象になった。
 ファイザーもOWSの仲間入りとなった。有事においては、政府は「メンツ」などにこだわるべきではないのだ。

 第三の特徴は、組織の縦割りを回避したことである。アメリカの場合、薬品の認可は米食品医療品薬局が行い、コロナ対策は疾病対策センター(CDC)が全面に立ち、ほかにも厚生省や米国立衛生研究所等多くの関係官庁がある。

 しかし、最高執行責任者(COO)はギュスターブ・ペルナ陸軍大将であった。有事対応であるから、トップは軍人なのである。

 アメリカでは2001年の炭疽菌テロ事件があり、以降はバイオテロリズムへの備えがなされてきた。その蓄積があったことも忘れてはならない。
 ▲概要記載終わり━赤文字は青山

 ワクチン開発でアメリカが具現したリアリズムは、平和ボケ国家の国民にとっては羨望の的だが、アメリカでの地球温暖化は党派的な(イデオロギー)論争になっていて、肯定と否定が拮抗している。

 追記:地球温暖化について
 日本では「地球温暖化」であれば、何を言っても許されるという雰囲気さえ感じる。このような雰囲気になると、それに便乗する人たちも出てきて、政治的な決断(助成金等の支給)がますます流れを加速させている。

 2019年のベストセラー、「ファクトフルネス・FACT FULNESS」(ハンス・ロスリング外著 日経BP社発行)━10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣━で指摘しているが、人々の「恐れにつけ込む」かのように、温暖化に関係することを何でも責め立てるような雰囲気になっている。

 
環境保護のポーズを有権者に見せたい政治家や、寄付金を集めて世界のエネルギー政策を仕切りたい環境団体、警告好きのメディア、大きな研究費がほしい大学と研究者―そんなエリート集団の波長が合って、大きな流れをつくったんです。最近の研究者は、何か気候変動に引っかけたことを言わない限り、研究費を稼ぎにくくなっていますね。
 元グリーンピースのパトリック・ムーア博士

 マーク・モラノ著 渡辺正訳 「地球温暖化」の不都合な真実 2020.1.31発行 ㈱日本評論社


 紹介するスペースがなくなってしまったが、温暖化懐疑論である。
 〔1〕杉山大志著『「脱炭素」は嘘だらけ』 R3.7.15発行 産経新聞出版

  「地球温暖化」をメインテーマにしたものではないが、下記も参考になるだろう。
 〔2〕マークR.レヴィン著 道本美穂訳 「失われた報道の自由」2020.10.5発行 日経BP 



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