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税理士・社会保険労務士
青山税理士事務所
  

弱者を包摂する国から強靭な国へ(再考)

時代の転換期

 
 上記の思考過程は私が経験したものである。思えば、イザヤ・ベンダサン氏が、「日本人は水と安全はタダと思っている」と指摘してから既に50年近く経った。
 「新型コロナウィルスワクチン」が何故日本にできないか

 今回の新型コロナ対策でも、「感染症対策専門家会議」にエリートが集められ対策を纏めた。「医療崩壊を防ぎ、感染をコントロールできる範囲内にしよう(8割削減)」という結論だった。ところが、専門家会議の提言は「藁人形論法」によって批判され、専門家会議も廃止されてしまった。

 かつて、専門家を集めた「陸軍省研究班」の提言を無視し、真珠湾攻撃を断行してアメリカの術中にはまったことを彷彿させる。

   「日米開戦 陸軍の勝算」を読む
 https://agora-web.jp/archives/1659013.html
 では、なぜ日本は敗戦したのか。陸軍省研究班の通りに戦争を進めなかったからである。真珠湾攻撃をして米国を怒らせてしまったからだ。山本五十六連合艦隊司令長官の『暴走』が招いた敗戦だ、と本書は指摘している。

 「専門家会議の提言を無視し、経済的損失を恐れる財界に忖度した」と批判するのは容易いが、私たちにも覚悟が求められている。

 かつて、西部邁氏は「大衆」と「庶民」を区別し、「庶民」は知恵を持っているといった。
 吉田松陰が全国を歩いて危機を意識した時代は、交通も通信も手段が限られていた。現代人は、SNSによって容易く情報を手にすることが出来る。その結果、自ら判断するという主体性を失い、根無し草のようになっているのではないか。

 これこそ、オルテガが言う「大衆」であろう。「非大衆」は自らに制約を課し、主体的に判断し行動をする。大衆は自らの権利や欲望を主張し、自分の行動になんら責任を負わない。
 「根無し草」を生んだオルテガの時代は「新聞」であっが、現代はSNSになり、選択肢も広がり巧緻になっている。

 
大衆とは良い意味でも悪い意味でも、自分自身に特殊な価値を認めようとはせず、自分はすべての人と同じであると感じ、そのことに苦痛を覚えるどころか、他の人々と同一であると感ずることに喜びを見出しているすべての人のことである。
 https://pixy10.org/archives/27484223.html

 クルーズ船に単身乗り込んで批判を浴びた岩田健太郎氏だが、重要な指摘をしている。

 岩田健太郎「非科学的なコロナ対策が危ない」 クルーズ船の失敗を繰り返してはならない
 https://toyokeizai.net/articles/-/335971
 
しかし、感染症の専門家がしっかり入ってオペレーション(運営)をするのではなく、感染対策のプランは官僚主体でつくったものになっていた。専門家は結局、少し入っただけだった。日本環境感染学会の専門家も入ったが、結局はすぐ撤退してしまった。

 財政破綻論による緊縮財政であれ、環境省の新次官が炭素税に言及することであれ、国益より省益を優先する官僚の狭窄思考を垣間見る思いだ。

 イギリスも当初は集団免疫戦略だったが、誤りに気づきロックダウンに切り替えた。日本でも、集団免疫戦略を主張する人たちがいた。「集団免疫を恐れるのは素人だ」と言っていた。しかし、ワクチンの消費国に過ぎない日本では、医療崩壊を防ぎ感染をコントロールする以外に選択肢はない。

 リスクマネジメントで、自分にとって不利な状況下で自己の損失を最小にする戦略を「ミニマックス」というが、せいぜい「医療崩壊を防ぐ、ミニマックス戦略」くらいしかできない。

 私たちの国は、軍事力を否定する性善説の国である。「ウィルスは生物兵器」であるという発想がないため、国民もワクチンを外国から買うことに違和感を持たない。北海道が買われ、尖閣も取られようとしているが、守るという行動が起こせない国なのだ。

 渋沢栄一の慧眼!「弱者を包摂した社会」の強さ
 コロナ禍こそ求められる「有機体論」の思想
 https://toyokeizai.net/articles/-/356050
「機械論」は、人間を物理現象における「原子」のように、あるいは機械における「部品」のように、独立した「個」として捉える。
 ・・・・・
 これに対して、「有機体論」における人間は、社会におけるほかの人間と関係を結び、相互に交流し、社会の中でしか生きられない存在とみなされている。個人は機械の中の部品ではなく、有機体の中の細胞のイメージなのである。
 内を固め、外に対抗する手段を早急に構築しないと渋沢栄一も浮ばれないだろう。

 ついに、輸入ワクチン頼みになってきた。

 西浦博 教授が緊急報告、「第4波」が“これまでと違う”と言わざるを得ない「4つ」の理由
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/82810
 
2021年5月1日現在、流行が上昇傾向にあるほとんどの地で、感染性や重症化率が高いと言われるイギリス由来の「英国株」が「従来株」を置き換えて拡大しつつあります。
 ・・・・・
 更に重要なこととして、長期的な見通しが大きく変化していることに気付くことが必要です。英国株で多くが置き換わったいま、高齢者以外の成人も感染すると医療を必要とする事例が増えてきました。



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