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税理士・社会保険労務士
青山税理士事務所
  

インフレ政策と経済成長

消費税増税という爆弾

 平成9年消費税増税時の影響   http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/h29kakutei-01_1.pdf
 平成9年は、「公共工事のコスト縮減対策に関する行動指針」が策定され、消費税増税(3%⇒5%)と相俟って自殺者が急増した。後に、「火だるま行革」といわれるほどの惨状だった。自殺者数は平成9年の24,391人から、平成10年は32,863人と8,472人も増加して、初めて3万人の大台を超えたのである。消費税の「逆進性」(所得の低い人ほど負担が大きい)を軽視してはいけない。
 民主党から自民党への政権交代もあり、平成24年に7,858人減少して3万人を下回った。

 消費税増税後のインフレ率の急減
 http://www.imf.org/external/ns/cs.aspx?id=28 


 G7諸国とのインフレ率対比
 http://www.imf.org/external/ns/cs.aspx?id=28 


 リーマンショックに直接関係のない日本がその影響を最も多く受け、消費税の増税(5%⇒8%)では経済成長のチャンスを自ら放擲するという、なんとも勿体ない経過を辿ってきた。

 日本には、上田八木短資、セントラル短資及び東京短資という、金融機関同士の資金の貸し借りを仲介する摩訶不思議な存在がある。これら短資の経営陣には多くの日銀出身者がいる。

 2000年の景気上昇期に水を差した日銀の金利引き上げ、2006年3月にも、日銀は「消費者物価上昇率が0%より上回った」と量的緩和政策を解除して景気回復の芽を摘んだ。いずれも、国民の利益より「三短資」の利益(金利が低いと利益が出ない)を優先したように見えてしまう。

 2%程度のインフレによって経済成長を目指すという、大義を貫いていただきたいものである。成長なき社会で個人が所得を増やすためには、誰かの所得を奪う以外になくゼロサム状態になってしまう。
 一見、デフレはよさそうだけれど、商品価格の下落は企業収益を圧迫する。企業は「賃金の硬直性」(下げられない)のため、新規雇用を削減して「雇用柔軟型」の労働になってしまう。この、正規社員と非正規社員の格差問題こそ、デフレの影響なのだ。

 また、長期的には、経済成長によってプライマリーバランスは改善される。経済成長にダメージを与える消費税増税はインフレ時にすべきであり、デフレの最中に増税して、平成9年の過ちを繰り返してはいけない。

 プライマリーバランスの黒字化
 プライマリーバランスの黒字化だけに拘ることは、損益計算書だけみてバランスシートを見ないことと似ている。
 財政再建とは、債務の金額を直接減らすのではなく、債務(正確には総債務から総資産を控除したネット額)の名目GDP比の拡大を抑制することである。

 債務の名目GDP比を圧縮するためには、名目GDPを増やせばいい(経済成長すればいい)。
 A:(債務残高÷名目GDP)の変化分 
 B:-(PB÷名目GDP)       
 A≒B

 債務残高が増えても、それ以上に名目GDPが増えればAはマイナスになる。Bからみても、名目GDPが増加してPBがプラスになるには「税収」を増やせばいい。PBの黒字化は、歳出削減ではなく税収の増加によらなければならない。税収の増加は名目GDPの増加によってもたらされる。すなわち、経済成長である。

 参考書籍
 高橋洋一著「アベノミクスの逆襲」㈱PHP研究所 2014年11月19日 
 飯田泰之+雨宮処凛 「脱貧困の経済学」㈱筑摩書房 2012.9.10発行
 浜田宏一・若田部昌澄・勝間和代「伝説の教授に学べ」東洋経済 2010.7.8発行


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