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疑似イベントと偏向報道

情報リテラシー

 「済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断
 https://www.asahi.com/articles/ASG7L71S2G7LUTIL05N.html
 上記は、「吉田証言」なるものが実は間違いでしたという朝日新聞の訂正記事である。拡散されたニセの情報は、1回限りのお詫び記事で上書きできるものではない。

 「従軍慰安婦」を強制連行したという「吉田清治の虚言」によって、ありもしない日本軍の性暴力が世界に喧伝された。「慰安婦像」なるものまで創出され、朝日の「プロパガンダ」は奏効した。軍国主義悪玉論が敷衍して日本人は去勢され、「一国平和主義」が蔓延して脆弱な国になった。見事なプロパガンダといえるだろう。

 
世の中の一般大衆(マス)が、どうのような習慣を持ち、どのような意見を持つべきかといった事柄を、相手にそれと意識されずに知性的にコントロールすること―――は、民主主義を前提とする社会において非常に重要である。この仕組みを大衆の目に見えない形でコントロールすることができる人々こそが、現代のアメリカで「目に見えない統治機構」を構成し、アメリカの真の支配者として君臨している。
 〔1〕

 バーネイズはプロパガンダを否定してはいない。むしろ、現代社会になくてはならない道具と考えていた。代表的な例として、アメリカ独立戦争の起爆剤になったトーマス・ペインのパンフレット(冊子)「コモン・センス」が挙げられるだろう。

 同じことは、2016年にトランプ大統領とロシアに関する疑惑を報道をしたニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストにもいえる。

 「全米ラジオの殿堂」入りは果たしたマークR.レヴィン氏はいう。
 
かつて、ニュースといえば客観的な事実を集めたものだったが、いまは、社会運動(ソーシャル・アクティビズム)やプログレッシブ集団(訳注:民主党急進左派を中心とする勢力。経済や社会などの問題解決で、政府による積極介入を志向)の意見、米民主党を支持する論調で埋め尽くされている。
 特定の意見やプロパガンダをニュースとしてまことしやかに流し、メディアが作った「偽物」の出来事をあたかも事実のように報道し、ときにはあえて事実を報道しないという選択をする。

 
不都合な事実には目をつぶり、偏った報道を行い、あからさまに嘘をつく。中立かつ独自性を持つ視点は消え、大衆に受け入れやすい、既存の価値観を強めるような報道が幅を利かせている。しかも、人々もそのことを気づいている。そのため、マスメディアの信頼性はかつてないほど地に堕ちている。
 〔2〕


 メディアが作った偽物の出来事(疑似イベント)とは、「吉田証言」であり、トランプ大統領の「ロシア疑惑」であり、一連のトランプ・バッシングである。また、「不都合な事実には目をつぶり」は、ニューヨーク・ポスト紙が暴露したハンター・バイデンのメール問題であろう。

 疑似イベント(pseudo events)のpseudo(スドー)という接頭語は、ギリシャ語から来ているそうで、「偽物の」、「人を欺くため」という意味があるらしい。
 AFPによると、バイデン氏はパリ協定再加入を公約しているようなので、温暖化についても触れておこう。

 温室効果ガスといえば、京都議定書を思い出す。東欧の社会主義国が崩壊して統合されていたEUでは、CO2は大きく減少していた。EUは1990年という基準年を設定して、7%という楽な目標にした。その上で、省エネが進んでいた日本に6%という目標を押し付けたのである。アメリカは、上院が反対して批准できないことが分かっていた。ゴア副大統領は、安心して8%という最も大きな目標を約束できた。騙された日本の鳩山由紀夫首相は、「1990年比で25%削減」というとんでもない国際公約をしてしまった。結局、福島第一原発事故もあって、日本は排出権をチャイナやロシアから数千億円で買い目標を達成した。

 私には温暖化を否定する見識などない。とはいえ、泰斗が否定している現実は無視できないだろう。なぜ、日本が、チャイナやロシアから「排出権」なるものを数千億円で買わなければならないのか、納得できないのである。温暖化は疑似イベントの可能性はないのだろうか。

 CO2は植物の食べ物でもリンゼン氏の意見を記載しているが、泰斗であるため補足として再度紹介する。尚、京都議定書の反論声明が、100人以上の気象科学者の署名によってなされている。外にも、多くの学者によって温暖化の反論が公開されている。
 ケイトー研究所科学研究センターの著名なシニアフェローであるリチャード・S・リンゼンも同じ立場だ。リンゼンはマサチューセッツ工科大学の気象学の名誉教授であり、以前はハーバート大学の気象力学の教授を勤めていた。米国科学アカデミーの会員で、アメリカ気象学会とアメリカ科学振興協会のフェローでもある。・・・・・
 リンゼンは大気力学の先駆な研究によって、大気中の二酸化炭素濃度の上昇に対して地球の表面温度がどのような感度で反応するかを調べた。そして、その感度は破滅的な気候変動を引き起こすレベルよりはるかに低いと結論した。



 参考書籍等
 〔1〕 エドワード・バーネイズ著/中田安彦訳「プロパガンダ」㈱成甲書房 
    2010.10.15発行
 〔2〕マークR.レヴィン著 道本美穂訳「失われた報道の自由」日経BP
    2020.10.5発行



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