本文へスキップ
中小企業の皆様と共に歩みます      

TEL. 089-933-3140

〒790-0038 松山市和泉北4-1-22

税理士・社会保険労務士
青山税理士事務所
  

泰斗(たいと)と庶民感覚のずれ

「グローバル化の流れは止められない」といいたいのだろうか?

 「グローバル化」が諸悪の根源か むしろ機械や技術が職を奪っている 要因の冷静な分析が必要だ 学習院大学教授・伊藤元重
 http://www.sankei.com/politics/news/170112/plt1701120030-n1.html 

 
経済学者は貿易自由化が好ましいと主張し続けてきた。しかし、熱心な自由貿易論者である著名な経済学者の中にも、カネがグローバルに自由に動き回ることに疑問を持っている人が少なくない。
 リーマンショックの経験からも分かるように、資金が無制限に国境を越えて動くことが好ましい影響を及ぼすとはかぎらない。だからグローバル化とはいっても、貿易の自由化と国際金融の自由化は同列に議論することはできない。
 都合の悪い動きが全てグローバル化というマジックワードで語られ、それの全否定あるいは全肯定の議論をするのは好ましくない。物の流れである貿易をどうするのか、国際的な資金フローにどのようなルールを設けるべきか、移民や難民の受け入れをどう考えるのか。それぞれ違った性格の問題について、丁寧な議論が必要であるのだ。


 技術革新は21世紀だけではなく、第一次産業革命、第二次産業革命及び第三次産業革命等繰り返してきている。なぜ、今までの技術革新に限って経済厚生が高められたのだろうか。21世紀なって、1%の富裕層とその他の99%という極端な格差がなぜ生まれたのだろうか。という、庶民が一番知りたいことがわからない。
 さすがに、うまく逃げ道を用意して表現していると思う。私は金融のグローバル化が諸悪の根源なのだと思う。でなければ、これほどの激しい格差がグローバルに生まれようがない。

 企業経営が多数の利害関係者(ステークホルダー)による経営から、グローバル化によって株主(ストックホルダー)重視の経営になった。
 経営者は長期の投資を避け単年度の利益を重視して、株価収益率(PER)、自己資本利益率(ROE)及び株価純資産倍率(PBR)等を指向する短期業績重視型になった。
 例えば、
 「株価収益率=株価/純利益」は(株価と同等の)投資資金を回収する年数なので、10であれば10年、5であれば5年で投資資金が回収できる。株価が一定であれば、純利益を高くすれば投資効率が良くなる。
 「自己資本利益率=純利益/自己資本」は自己資本の効率であり、高ければそれだけ株式配当が期待できる。
 「株価純資産倍率=純資産/株価」は理論的には1を下回らない。株価を意識せざるを得ず純利益確保に拘束される。

 以上いずれも、企業は純利益という短期の経営成績に拘束され、四半決算によって更に近視眼的になる。経営者にはストック・オプション等のインセンティブを与え、純利益を増やすために、目の前のニンジンを追わせる。生産コスト圧縮のため生産拠点を海外に移転し(オフショア生産)、国内では定期雇用から非正規雇用に、そして移民を受け入れ安い賃金で純利益を確保するようになっていく。

 
「むしろ機械や技術が職を奪っている 要因の冷静な分析が必要だ」といわれても、核心を意図的にはぐらかされているような気持ちになってしまう。

 トマ・ピケティ氏は「資本収益率>経済成長率」は、大戦後の特定期間を除けば歴史の事実であり、今後成長率が低くなると、「貯蓄率÷成長率」は高い値に収斂し、資本所得が増えて格差が更に広がるだろうといっているのである。

 
純粋な資本収益率/概して4~5パーセント/は、歴史を通じて常にグローバルな経済成長率よりも明らかに高かったが、これら二つの差は20世紀、特にグローバル経済成長率が年3.5~4パーセントだった20世紀後半※の50年に大きく縮小した。そして、21世紀には経済成長(特に人口増加)の鈍化につれ、ほぼ確実にその差は広がるはずだ。
 21世紀の資本-2

 グローバル化によって成長率は逓減し、「資本収益率>経済成長率」の傾向が顕著になっていく。これが、1%の富裕層とその他の99%の本質なのである。

 α=β×γ  β:資本/所得 γ:資本収益率 α:資本所得
 β=s/g  s:貯蓄率 g:成長率
 ただし、ここで注意すべきは、α=β×γが会計的な恒等式であるのに対し、β=s/gはいくつかの前提条件があり、しかも長期的現象(実現には数十年かかる)であることだ。β=s/gは、動的プロセスであり、貯蓄率s、成長率gの場合に経済が向かう均衡状態(潜在的な均衡水準)を示している。
 ただし、 γ(資本収益率)>g(成長率)が覆らないかぎり。
 21世紀の資本-1

 それにしても、憲法学者といい経済学者といい、私のような庶民にはその高説がさっぱりわからない。
 尚、経済財政諮問会議の民間議員であられる伊藤元重教授の高説を簡単に纏めたサイトがある。

 
話は全然別ですが、私が小学生のころ遊びでジャンケンをやっていると、ある友達、あまり仲の良くなかったある友達が、「パー」の形から薬指と小指だけちょっと曲げ、親指人差し指中指を立てた「同時グーチョキパー」というのを編み出して、私らがグーチョキパーのどれを出しても「勝ったー」と叫んでいたんですけれど、伊藤先生のご高説を賜ると、この「同時グーチョキパー」を喰らった小学生の時の、砂を噛んだような気分が蘇るんですけれど、一体なぜなんでしょうね?
 
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130104

 私も伊藤教授のコラムを読んで全く同じ気持ちになった。



ナビゲーション