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税理士・社会保険労務士
青山税理士事務所
  

世界経済の政治的トリレンマ



不可能の三角形

 経団連の政策評価「国民の痛み伴う改革を」
 経団連は、企業が政治献金を行う際の参考になる政党の政策評価を公表し、与党についてはデフレ脱却に向けた経済政策を高く評価する一方、今後は、社会保障制度の改革など、国民の痛みを伴う改革に取り組む必要があると指摘しました。
 経団連が11日発表した政党の政策評価によりますと、与党の自民・公明両党については、GDP=国内総生産600兆円を目指す成長戦略や、事業規模で28兆円を超える新たな経済対策など、デフレ脱却に向けた経済政策について、去年と同じく、「高く評価できる」としています。
 今後の課題としては、2019年10月に消費税率を確実に引き上げるほか、医療や介護などの社会保障制度改革や、大胆な規制緩和など、国民の痛みを伴う改革に取り組む必要があると指摘しています。
 一方、野党の民進党と日本維新の会については、「実績を評価するのは難しい」として、政策の検証だけにとどめています。

 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161011/k10010726021000.html

 私たちはグローバル企業が供給する商品に依存している。企業も当然国内消費にある程度依存しているけれど、経団連の立ち位置が国民生活と対極にあることは、上記の記事で明らかであろう。
 安くていいものを手に入れることができるという一面はあるけれども、グローバル企業等のエリート除けば、人々はやがて下層に押しやられる。富の寡占化がグローバリゼーションの行き着くところなのである。とはいえ、日本企業には国際競争に打ち勝って欲しいと、誰もが思う。・・・要するに、自家撞着に陥るわけである。
 政治の世界では、一人一票なのでいっそう複雑になってくる。庶民は献金できないけれど、一票を手にしている。この隙間に入るのがプロパガンダであり、「郵政民営化」等枚挙にいとまがない。

 プロパガンダのターゲットにされているのが、テレビ・新聞等のメディアに情報を依存している、いわゆる「平和ボケ」の人達である。確信的な反日日本人、共産主義者及び特定の外国勢力の影響下にある人達等を除けば、既存メディアに踊らされる「平和ボケ」が国家を蝕んでいる。
 共産主義がいかに恐ろしいイデオロギーであるかさえ知ろうとしない。共産主義を唱える政党が、資本主義国家において野党であるという異様さを平然と受け入れている。平和ボケも極まったといえる。

 グローバリズムは実に厄介なイデオロギーである。ヨーロッパでその反動が顕在化して、ブレグジット、移民問題等が喧伝されている。
 今、複雑な国際情勢のなかで、選挙権を行使するための最低限の知識が求められているのではなかろうか。

 カール・ポラニーの古典的名著「大転換」(1945年出版)は、市場の拡張とそれを阻止しようとする対抗運動の、二重の運動によって支配された近代社会のダイナミクスを論じたものである。
 ポラニーは、市場がその付属物として社会を動かすのではなくて、社会的諸関係が経済システムのなかに「埋め込まれる」と考える。
 自己調整的市場は全くのユートピアなのであり、
「このような制度は、社会の人間的実在と自然的実在を壊滅させることなしには、一瞬たりとも存在しえないであろう」と主張した。

 現代では、ダニ・ロドリック教授がポラニーの「自己調整的市場」を、ハイパーグローバリゼーションに置き換えて、グローバリゼーション・パラドクスを上梓している。
 ハイパーグローバリゼーション・民主主義・国民国家(国民民主主義)の三つは同時に満たすことはできない。国際金融のトリレンマと同じく、三つの内二つしか実現できないのである。

 国民国家(国民民主主義)とグローバル市場の折り合いをどうつけるか。それは、次の三つの選択肢がある。
 
@民主主義を制限して、グローバル経済が生み出す経済的・社会的な損害を無視する。
 
A国家主権を犠牲にして、グローバル民主主義に向かう。
 
Bグローバリゼーションを制限して、民主主義的な正統性の確立を願う。
 以上の三つは同時に選択できないという、いわゆる不可能の三角形である。とはいえ、選択すべきは自ずと決まってくる。

 自国の防衛を他国に依存する従属国家では、この健全な選択すらできない。
 日本人よ、目覚めよ。



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